弘山勉のブログ
“脚の曲げ伸ばし”単純だけど奥が深い!
投稿日: 2018年 9月 16日 日曜日
脚を屈曲と伸展させる動作について、大事なことを説明したいと思います。
『脚を曲げる⇔伸ばす』皆さんは、どう思っていますか?
どんなイメージを持って動かしているか?という質問の仕方でも良いかもしれません。多くの方が、膝の曲げ伸ばしをイメージすると思います。
ランニングという運動にとって、膝の曲げ伸ばしは、とても重要であることは、想像できると思いますし、皆さんも実感しているはずです。この膝の曲げ伸ばしをランニング動作に効果的に生かすためには、大事なポイントがあります。
どうして大切かというと、以下のことに影響するからです。
・軸脚として、屈曲して力を溜めて、伸展で高い出力を出す
・遊脚として、脚を畳んでエネルギーロスを抑えつつ速く動かす
エネルギーという観点では、大きく分けて、上記の2つがあります。さらには、
・全身の連動を司る
という機能も同時に担うことを忘れてはなりません。
これらについて、順を追って説明していきたいと思います。まず、今回は、地面を押すために必要な『脚の曲げ伸ばし』についてです。
多くの選手(ランナー)が、ただ漠然と膝を曲げて伸ばすことしか考えていないと思います(失礼!)。最近の流行り(フォアフット)で言うと、膝を伸ばしぎみに地面に着いて反力を得ることを考える人も多いと思います。
※『脚を曲げて伸ばす』=このことを良く考えてみましょう
分かりやすいのが、椅子に座って、脚の曲げ伸ばしをしてみてください。
普通は、膝を持ち上げながら曲げて、その後、伸ばすはずです。図のAタイプのように動かす人が多いと思います。おそらく、膝を持ち上げた後、膝の位置を動かさないで曲げ伸ばしするのではないでしょうか。ですが、Bタイプの動き(意識)が必要です。
ランニングの場合は、膝の曲げ伸ばしではありません。地面を押す(身体を持ち上げる)ような動作になるので、レッグプレス(座位のスクワットマシーン)に近い動作が求められます。つまりは、股関節も屈曲伸展させて動かさないといけません。ここを間違わないようにしてください。
ポイントは、脚を曲げた際に足は背屈、伸ばした際には底屈にすることです。よりランニング動作に近づきます。
では、この脚の曲げ伸ばしを立位で実施してみましょう。そして、下半身の動きを良く観察してください。
脚が捻られることに気付くはずです。
屈曲:足の背屈⇒下腿と大腿ともに、内旋(内転)
伸展:足の底屈⇒下腿と大腿ともに、外旋(外転)
当然ですが、下半身の関節(股関節、膝関節、足関節)も同調して内旋と外旋をします。試して実感してください。
もし実感できないとしたら、それは、動きの連動が上手くできていない証拠です。つまりは、理想とする下半身の屈伸動作ができていないことを意味します。
軸脚(地面に着いている場合)で言うと、下半身の屈曲と伸展動作において、下半身の各パーツ(骨や関節)に上記のような動きのローテーションが正常に働くと、力を溜めて(屈曲)、力を放出する(伸展)ことが可能になります。脚が真っ直ぐ動いて胴体を持ち上げられる(前に運べる)ので、推進力という点では、かなり優位になります。
『脚の曲げ伸ばし』は、その人の持つ概念やイメージ、動きの癖でかなり違ってきます。もっと言うと、接地のタイプや柔軟性、筋力、腕振り、姿勢など様々な要因で簡単に変わってくるものです。
単純な動作なのですが、実は奥が深く、走力にも大いに影響するので、この機会に考えていただければと思います。
ということで、次回以降は、このテーマを発展させるかたちで書いてみようと思います。
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