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エネルギー供給編~ <理論編>

投稿日: 2014年 9月 29日

1. トレーニングの主な目的は、身体の生理的機能を高めることにある。

エネルギー代謝効率を高め、更にそれを維持すること(運動の持続性)を高めることが
パフォーマンスの向上に繋がる。

 

2. エネルギー供給の種類は、大きく分けて以下の3つに分けられる。

・ATP-CP系

・乳酸系(解糖系)

・有酸素系

これらのエネルギー供給システムにはそれぞれ特徴がある。

 

3-1. 高強度スプリント運動(ショートスピード)…ATP-CP系

体内に微量しか含まれないATPをADPに分解したエネルギーを使うシステム。
CPによってADPを即座にATPに戻すが、持続時間が短く、短時間の高強度運動に
おいて貢献度が高い。

 

3-2. 高強度な長めの運動(ロングスピード)…乳酸系(解糖系)

糖(燃料)を分解し、素早くATPを作ることができるが、糖を分解する際に効率が悪く、
エネルギーと同時に乳酸(のちにエネルギー)が生じる。

 

3-3. 長時間運動(持久走)…有酸素系

体内のミトコンドリアにおいて、酸素を使ってATPを産生する。つまり有酸素運動。
また発生した乳酸を酸化してエネルギーを作り出す。

脂肪をエネルギー源の一つとして利用して、大量のエネルギーを作ることができるが、
エネルギーを作るのに時間がかかる。
エネルギー供給の種類

 

4. 無機的代謝(糖を利用すること)による貢献度が大きくなった際に生じる乳酸。
乳酸は運動中、主に速筋線維において作られ、運動中に主に遅筋線維や心筋において
多く利用され、またミトコンドリアによっても使われることからエネルギー源の
一つであると考える。

 

5. 運動中は常に呼吸をして、血液を送り出していることから酸素を利用したエネルギー
産生は、常時起こっており、必ずしも無酸素状態で乳酸が起こっているわけではなく、
酸素供給だけで乳酸が出来ることを説明できない。

 

6. 乳酸を多く産生したという事は、それだけ糖を利用したエネルギー代謝率
(高強度運動時のエネルギー産生)を大きく高めていることになり、単に
「乳酸が出たからパフォーマンスが悪かった」には繋がらない。