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山田里美のブログ

一流を維持し続ける裏付け

投稿日: 2014年 11月 7日 金曜日

偉大な選手、吉田真希子さん(東邦銀行)が11月1日の日本選手権リレーで現役を引退されました。

 

吉田さんは400mHの選手として日本記録9回更新(55”89=日本歴代2位)、2度の世界陸上に出場された実績を持ち、女子400mHでは日本人で初めて世界大会に出場した選手です。
福島大学の川本監督と共に日本の女子ロングスプリント界の先駆けとなり、世界への道を切り開いてくれました。

 

今年で38歳。
400mHという身体的負荷の強い過酷な競技種目において、なぜ20年も一流を維持しつづけてこれたのか?

 

私自身、昨年1年間、福島大学の川本監督の下でコーチング学や陸上競技のトレーニング学を学ばせていただきました。
川本監督が指導する東邦銀行陸上部に所属する吉田さんの競技生活も短期間ではありますが、間近で見させていただきました。

 

<印象に残ったエピソード>

福島は盆地で、冬季トレーニング期間の冬場は底冷えする寒さです。
練習中のセット間は選手はジェットヒーターの前で身体を冷やさないようにしているのですが、吉田さんはジェットヒーターにあたらず、磁気シャワー(血流を良くするための器具)を使って身体が冷えないようにしていました。

山田:   「真希子さん、ヒーターの方にどうぞ」
吉田さん: 「大丈夫です!こうして自分の力で身体を冷やさないように(熱を作り出す)ことで身体
の機能が落ちないようにすることもトレーニングなんで。」

 

物事には全て「裏付け」があると思いました。

 

新陳代謝が活発な25歳くらいまでは回復力もあり、身体の勢いがあります。それを過ぎていくと、どれだけ負荷の強い練習ができる身体を維持(向上)させれるかが大事になってきます。
発育期を越えた選手が強くなるためには、セオリーに基づいた「負荷の強い練習」をすることしかありません。
細かな努力をしていかないと、故障に繋がっていきます。

 

日常生活やトレーニング中に身体の機能を高める努力をどれだけ自分の中で工夫しながらできるか?が長年一流を維持し続けられるか、一流が2~3年で終わるかの差なのだと思いました。

 

吉田さんは心から陸上競技が好きで、工夫と努力ができる素晴らしい選手でした。
裏付けの努力は自然とレースにも表れていて、吉田さんの走りからは、沢山感動をもらいました。

 

そして、知性と人間力を兼ね揃えた素晴らしい方です。
今後は指導者として新たなチャレンジが始まるようです。
吉田さんが指導者として世界と戦う選手を育成していく姿に刺激をもらえそうです!

「長い競技人生、本当にお疲れ様でした。」と心から感謝の気持ちをお伝えしたいです。

 

【おまけ】

最近、晴美さんからいただいたお花。
部屋の中にお花があると、心の栄養補給ができる気がします。

 

お花

 

 

 

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